ブッテーロ【ワルピエ社 (Conceria Walpier) /イタリア

ブッテーロという名の方が名高い程のトスカーナ老舗名門タンナーWALPIER社。 イタリア中部フィレンツェ近郊のサンタクローチェ地方にある、 ワルピエ社という家族経営の小さなタンナーで作られています。 ステアハイド(生後2年以上の去勢した牡)のショルダーをフルベジタブルタンニンで鞣した ブッテーロは、キメ細やかな表面の美しさと、それによる発色の良さが人気で、 堅牢で味わい深く、世界でも5本の指に入る革の名品です。 化学物質を一切使用しない、100%植物性のタンニンでなめしたこの革は、 使い込むうちに深みを増す独特の味わいが最大の特徴です。 伝統的な職人の技術による環境に優しいクリ、ケブラチェ、ミモザ等の 100%ピュアな天然植物から抽出されたタンニンを使用し、行程作業は極めて長く複雑なもの。 イタリア伝統の文化と知恵の結晶とも言える高品質レザーです。 透明感を究極的に追求したナチュラルな手染め染色と、手に吸い付くような 潤いのあるオイルド仕上げが魅力の素材で、 製品用素材である革の名称「ブッテーロ」が1つのブランドとして認知されるなど 世界の一流革製品メーカーが採用しています。 別名「トラ」と呼ばれる首のシワが多く見られるのが特徴で、 この「トラ」が見て取れるほどの薄化粧の革ですが、イタリア特有の発色の良さは、 国内の大量生産で人工的な革と一味違うことは一目瞭然です。 またこの薄化粧が革の透明感を高め、手触りも抜群にさせています。 使い込むほどに触感がさらによくなり、艶感もさらに増やしていきます。 たっぷりと加脂したその吟面は吸いつくような手触りと、眩いほどの光沢は ブッテーロがヌメ革の頂点と言われる所以です。 また、素材を活かした透明感のある染色は、成牛の皮膚感、血筋の跡、 負傷跡をも素直に染め上げ、成牛の生涯を物語ります。 そのため全く同じ吟面はほとんどありません。 熟練した職人の丹念な鞣し技術は、素上げの表面に艶を出すことで、革本来の素朴な温かみを感じられます。 部位による革質の硬軟や血筋の跡、放牧時のバラ傷などが独自の風合いを生み、 特に欧州ではその生き物らしい風合いが好まれ、経年変化を楽しむ文化が生まれ育っています。 しっとりした手触りと、エイジングにより深い透明感のある色と艶が楽しめます。

カラーバリエーション

生成・ブラック・赤・黄・緑・チョコ
ほかにもカラーがありますが特別色扱いでお受けできます。

メンテナンス・ケア

初めからオイルを多く含んでおりますので、基本的にオイルを塗って頂く必要はございません。普段お使い頂く際に手の平から出る油分で充分に補えます。 革が乾燥してきましたら、無色のクリームをごく少量布に取り、布によく馴染ませ製品に円を描くように動かし、塗布して下さい。(※多量の油分はオイル染みやコシの抜け等、革の風合いを損ねる原因となりますので、過度な塗布は十分ご注意下さい)

イタリア植物タンニンなめし革協会・品質保証タグ

当店では「ブッテーロ」や、「ミネルバ・ボックス」等を使用しています。
この革を使った製品(一部を除く)には、イタリア植物タンニンなめし革協会の品質保証タグが付いています。このタグは、法律で禁じられている化学物質を一切使用せず、植物性タンニンのみによりなめされた革である事を保障するものです。
イタリア植物タンニンなめし革協会

ご注意

●水濡れについて

革は多量の水分を嫌います。多量の水分はカビの原因となり、放っておくとカビが革繊維の内側に根を張り完全に取り除くことが出来なくなります。 もし濡れてしまった場合は、すぐに乾いた布で拭き取り、陰干しを行って下さい。
(※ドライヤーや日光に当てるなどの急速乾燥は、革の風合いを損ねる原因となりますので、くれぐれも行わないようお願い致します)


●汗について

汗に含まれるアンモニアは艶を消し、状況によっては表面に水膨れを作る可能性があります。水膨れは修復することが出来ませんのでご使用中、多量の汗の染み込みを感じられましたら、きつく絞った布で水拭きし、その後柔らかい布で乾拭きして下さい。乾拭きを終えてもかさつきや曇りをお感じになられましたら、製品が完全に乾いた後でクリームを全体に薄く塗布して下さい。


●移染について

ブッテーロは染料で染色したレザーのため、衣類と強い摩擦が生じますと色移りの可能性があります。また汗や雨などによって衣類やバッグが湿っている状態ですと、比較的弱い摩擦でも色移りいたします。白色などお色味の薄いお洋服をお召しの際には十分ご注意下さい。

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